心肺機能を鍛えコロナの重症化リスクを低下させよう

■走ることで、コロナの重症化リスクが低下する

 2月19日のランニング学会第34回学会大会で、「走ることで、コロナの重症化リスクが低下する」という内容が発表されました。東京理科大学薬学部の鈴木 立紀準教授が海外の研究内容などをまとめて発表されたそうです。

 

 現在発売中のランナーズ5月号で、今回の発表内容である「なぜランニングはコロナ重症化を防ぐことができるのか」が詳しく記述されています。興味のある方はご購読いただくか、AORにランナーズ5月号を置いておりますので、ぜひお立ち寄りください。

 

 本研究データの基である海外の論文は以下のリンクより確認することが可能です。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7547590/

 本論文は2020年10月にはオンラインで公開されていたようです。日本での正式な発表まで1年半かかった点を考慮すると、日本の研究者によってこの論文の信憑性を確認し、十分信用できる内容と判断したため今回の発表に至ったと考えてよいと思います。

 

■発表内容の概要

※画像データの参照元のページはコチラ

 グラフのように心肺持久力が高い人ほど入院リスクが下がっていることが確認出来ます。このグラフの基になった英語の論文では、各点が性別、年齢、肥満度で分けたグラフが掲載されています。今回は心肺持久力(METs)のデータがあった人1181人中、PCR陽性となった246人を対象としているため、女性の高齢者率が高く、男女比などは明確には規定できない可能性があります。その点を考慮しても心肺持久力がコロナの重症化率=入院リスクを軽減することは間違いないと言えます。

 合併症の重症化リスクについての研究なども今後の展望として述べられているため、さらなる研究結果が発表されることを期待します。

 

■低酸素トレーニングによる心肺持久力の向上

 心肺持久力とは、一定の運動を長く続けることができる能力をいいます。つまり心肺持久力が高いとは、心臓と肺を中心とする全身の循環系能力が高いということです。心肺持久力の指標は「最大酸素摂取量」で、それに密接に関係する指標が「心拍数」です。

 AORでは低酸素下でのトレーニングの効果について、びわこ成蹊スポーツ大学の禰屋教授と株式会社ルネサンスと共同研究を実施しました。

 その結果、低酸素の方が同じ運動期間でより心肺持久力の向上に大きな成果があることを示唆する結果を得ました。

 最高心拍数が下がることは、「同じ強度の運動」をより少ない心臓の動きで実施できたことを示します。またRPEが下がるとは、「同じ強度の運動」をより楽に感じながら実施できたということです。つまり、これらの結果から通常の酸素濃度での運動よりも低酸素環境での運動の方が、より効率的に心肺持久力が向上したと考えられます。

 

 コロナの重症化率を下げるだけでなく、基本的な免疫力向上など体力の向上はメリットがたくさんあります。低酸素環境下でなくても有酸素運動を習慣化することは非常に身体によいため、皆様に推奨します。

 

 ですが、どうしても時間を割けない、より効率的にゆう酸素運動を実施し心肺機能を高めたい人は、ぜひAORに来て効率的に心肺機能・身体を鍛えませんか。スタッフ一同、心よりお待ちしております!!

 

お電話でのお問い合わせも受け付けております!

TEL: 06-6357-7877