高地トレーニングが暑熱対策に効果的!?

今年も全国各地で酷暑となりだしました。熱中症対策、夏バテ対策が重要になっている中、より効率的な暑熱対策の手法についての研究が世界的に進められています。

そんな中「高地トレーニングが暑熱対策に有効である」という記事が、2024年7月7日(日)の日経新聞朝刊にて掲載されました!本コラムではその記事をまとめてご紹介します。

※本コラムは日経新聞の記事を一部抜粋し、また図などは引用して紹介しています。トップ画も日経新聞の図より引用しています。

(詳細は引用元『暑熱に強いアスリート育成法 高地訓練と組み合わせ模索』をご覧ください)

 

■「暑熱順化」の手法を世界が追求

 人間にはもともと継続的な暑さに身体が慣れる「暑熱順化」の能力があります。暑い環境下では、汗の元となる血漿(けっしょう)が増えます。血漿を多く作り、発汗量が増えることで、体内の熱が逃げやすくなり、深部体温の上昇幅を抑えて心拍数も下がります。これが「暑熱順化」のメカニズムです。だれでも順応力を備えていますが、春から夏へと徐々に気温の上昇に合わせるように長い期間をかけて対応します。

 しかしアスリートではそうはいきません。移動に合わせて、身体を鳴らす必要があります。また、昨今の日本では急に熱くなったり、寒くなったりと、春・秋が短くなっている気がしませんか?それにより暑熱順化するまでの準備期間が短くなっており、結果的に夏バテや熱中症になりやすい身体になっているかもしれません。

 

■一般的な暑熱順化への方法

 記事より引用している上の絵の通り、一般的には熱への順応性を高める手法として、サウナやお風呂といった高温の場所で発汗する方法などがあげられます。これらは、熱の環境にあえて入ることで発汗することに慣れる身体を作ることが目的です。そのため、ある程度の時間がかかることが分かっています。また限界も分かってきたそうで、トレーニングした環境より涼しい場所に移ると、順化で得た効果は3週間ほどで消失するそうです。理由は増えた血漿量が元に戻るためです。

 アスリートの場合は、大会から逆算して時期や量を慎重に検討し、最適な「暑熱順化トレーニング」をする必要がある、ということになります。我々一般人は夏の数ヶ月をより快適に過ごすために、短期間で順化して、維持する必要があります。

 

■高地トレーニングが暑熱順化に効果的!?

 熱いところに慣れるから「暑熱順化」という発想からすると意外な組み合わせで効果があるのではといわれている手法がある層です。それが「高地トレーニング」!!!

 

 比較的涼しい場所で取り組む「高地トレーニング」でも、効果があると言われているそうです。本来高地トレーニングは、酸素濃度の低い環境で練習を重ねることで、血中の酸素を運ぶヘモグロビンを増やし、持久力を高める目的で実施されています。

 高地トレーニングでよく言われている効果は

 ①血中のヘモグロビンの量が増加(酸素が運びやすくなる)

 ②血管が拡張(毛細血管が増える)

 ③ミトコンドリアが増加し、筋肉で効率的に酸素が使えるようになる

 上記の効果によって、持久力だけでなく別の効果が期待できるとのこと。立命館大学の後藤一成教授は「低酸素による血管の拡張と、暑熱環境による血流の増加が相乗効果を生むことが分かってきた」と指摘しているそうです。2つの条件がそろうと、持久力だけでなく暑熱への耐性も高まる可能性があるとみて世界で実践が始まっているとのことです。

 

高地トレーニングとは

 標高が約1500メートル超の場所で実施する練習方法。酸素濃度が低い環境下では、人間の体はヘモグロビンを増やして多くの酸素を全身に運ぼうと働き、心肺機能や筋力が向上しやすくなる。低酸素状態で「エリスロポエチン」と呼ぶホルモンが増える仕組みの解明は、2019年のノーベル生理学・医学賞の受賞テーマにもなった。

 高地のエチオピア出身で1960年のローマ五輪と64年の東京五輪のマラソンを連覇したアベベ・ビキラ氏が取り組んでいたことから世界に広まった。標高2000メートル超で開かれた68年のメキシコシティ五輪でも有効性が認知された。

★引用:日経新聞

 

 最も効率的なトレーニング法として、後藤教授や丹治助教によると「低酸素と暑熱の両方のストレスをかけた練習を午前と午後に分けて取り組んだり、1週間ずつ交互に実施したりする」といった手法が世界中で提案されているそうです。

 私たちの一般社会でも暑熱順化は注目されています。日本気象協会は「暑熱順化前線」を公表しているそうです。(ご存じでしたか?私は知りませんでした…)熱中症の患者数は毎年増加傾向にありますが、初夏に増える原因の一つとして梅雨明けで暑熱順化が十分に進んでいない点があるとのことです。

 

 より快適に日本の夏を乗り越えるためにも、ぜひ高地トレーニングを取り入れてみてはいかがですか!?

 

 当ジム「AOR」には、関西では珍しい高酸素ルームがあります。高酸素ルームでストレッチやヨガのプログラムを行うことで、より副交感神経が優位になると期待されます。副交感神経が優位になると脳血管が拡張されると言われています。もしかするとより効果的に暑熱順化するカラダが手に入るかもしれません!

暑熱順化をはじめ、心身の不調に少しでもお困りの方は、お気軽に当ジムの施設をぜひ試してみて下さい!

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2024年